読書:リーソン『海賊の経済学』

まさにフックあふれる題名ですが、中身は制度設計論でした。海賊、あんまり関係ない気がするなあ。

海賊の経済学 ―見えざるフックの秘密

海賊の経済学 ―見えざるフックの秘密

本人が、何度も、「歴史学ではない」と強調しているように、18世紀の海賊の組織構成や行動様式を、経済学の用語を説明する題材として使っている感じです。
面白いんだけど、なんつうか新しい話ではないんで、あんまり目からウロコって感じではないんですね。なにか現象の因果を説明するのではなくて、現象を使って経済学を説明してるので、どっちもそれなりに知ってると、なんというか新鮮味に欠ける気がするんですよね…。イメージが覆されない感じというか…。
できれば、「海賊」がロマンあふれるネタとして利用されている理由を経済学的に説明してもらえるといいんだけど、こういう流行り廃りは対象外なんかね…。