読書:本村凌二『競馬の世界史』
競馬の世界史 - サラブレッド誕生から21世紀の凱旋門賞まで (中公新書)
- 作者: 本村凌二
- 出版社/メーカー: 中央公論新社
- 発売日: 2016/08/18
- メディア: 新書
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読みました。
きほん、東大名誉教授(西洋史)の自慢じゃないすか、これ…。
エピソード満載なんで、血統表とにらめっこして、昔のビデオ見まくった競馬好きならば、かなり楽しく読めます。じっさいかなり楽しく読みました。
しかし、エピソードしかないのです(シーバード食われた疑惑が書かれてなかった気がするし/ウラとれないんだけど、あれデマなんかな…)。
わたしはプロの歴史家が書いた、世界経済の構造を前提にした、競馬や馬産の移り変わりを読みたいのです。せめて、競馬開催の金の出所については、近代以降どうなってるのか、知りたいのです。つか、凱旋門賞にQatarの冠が、チャンピオンステークスにQIPCOの冠がついてることと歴代アガ・カーン殿下に関係あるんですか、とか、要するに近代競馬におけるムスリム金持ちの位置づけというか、近代イギリスにおけるムスリムの位置づけが知りたいんわけです。
あと、American Pharoahは、アメリカンファロアと書いて、馬主のほほえましいチョンボを青史に刻むべきだと強く思います(228頁)。