読書:祝田秀全『銀の世界史』
- 作者: 祝田秀全
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 2016/09/05
- メディア: 新書
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読みました。
予備校の先生が書かれた、世界史の本です。つまり、いい大学を目指す受験生はこれくらいわかってないと困るよね、というもので、そのつもりで読むと、結構要求高いなあ、という気はします。それにしても、よどみなくうまく書くもんだなあ、としみじみ。
文句はあるんですよ。
1:「世界史」っつっても、西洋史じゃんか、これ、っていうのが。
「銀の世界史」と銘打って、モンゴルの話、ゼロですからね。それじゃ、なんで中国が「銀のブラックホール」だったんかわからんやん。まあ、初めのほうにイギリス中心で、って書いてあるんで仕方ないんですが。
- 作者: 杉山正明
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2016/04/12
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2:イギリスがアヘンを清朝に持ち込むのにアメリカ手形の話をしないのもなー。つ【好評既刊欄の『近代中国史』】
- 作者: 岡本隆司
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 2013/07/10
- メディア: 新書
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3:イギリスの金融革命の話ないと、なんでイギリスやオランダに国債を引き受けられるだけのカネがあったかわかんないと思うんですけど…。
- 作者: 坂本優一郎
- 出版社/メーカー: 名古屋大学出版会
- 発売日: 2015/02/28
- メディア: 単行本
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最近は西洋史でも、アジアが分からんといかん、というのが流行りみたいで、以下の本も出ています。
- 作者: 南塚信吾,秋田茂,高澤紀恵
- 出版社/メーカー: ミネルヴァ書房
- 発売日: 2016/02/15
- メディア: 単行本
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あとね、参考文献に出版年が入っていない、とかね。わざとかな。
岩波講座の論文が引かれまくってるんですが、1997年から出てた新版なんですが。微妙に古い気がします。なんせもう20年近く前なんだよなー。それにしても岩波講座って影響力有るんですね。「岩波講座所収の論文なら定説あつかいしてもいい」という文科省の人の発言があったとかいうのもなるほどなー、と。
専門書もリストに入ってないんですよね。ぜったい『茶の世界史』と『砂糖の世界史』は読んでるはずなんだけどこれも入ってない。あと、入ってる専門書が黒田明伸『貨幣システムの世界史』で、中国史クラスタ的にツボでした。どこが著者の琴線に触れたんかな。
茶の世界史―緑茶の文化と紅茶の社会 (中公新書 (596))
- 作者: 角山栄
- 出版社/メーカー: 中央公論新社
- 発売日: 1980/12/18
- メディア: 新書
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- 作者: 川北稔
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 1996/07/22
- メディア: 新書
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貨幣システムの世界史 増補新版――〈非対称性〉をよむ (世界歴史選書)
- 作者: 黒田明伸
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 2014/03/20
- メディア: 単行本
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最初の近代経済 -オランダ経済の成功・失敗と持続力 1500~1815-
- 作者: J・ド・フリース,A・ファン・デァ・ワウデ,大西吉之,杉浦未樹
- 出版社/メーカー: 名古屋大学出版会
- 発売日: 2009/04/15
- メディア: 単行本
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