歴史は繰り返す

いつも「歴史ネタは飽きたがな!」いってるタヌキですが、今日はやっぱり歴史は繰り返すんかな、と。(我ながら勝手だな…)

読んだのはこちら
「経済が減速する中、言論弾圧を強化!?――経済と思想から「中国」の今を読み解く 梶谷懐×荻上チキ」http://synodos.jp/

ひとつめ

梶谷 まず、昨年夏以来の株安が問題になっています。中国では一昨年まで不動産価格が上がり続けていましたが、最近は低迷しています。そこで、それまで住宅市場に流れていた資金が株式市場に流れた。結果として株価は上がりましたが、明らかに経済の実態を反映していなかったのですね。

それだけならよかったのですが、政府が国有企業に自社株を買わせたり、「悪意を持った」空売りを行った場合に刑事責任を追及したり、といった露骨な株価維持政策に出ます。さらに、サーキットブレイカーといってその日のうちに7%株価が下がると取引を廃止する制度を導入したのですが、下落率が7%に近付くととにかく手持ちの株をなんとかしたいと投げ売りする人が出ていたので、かえって株安を煽る結果になってしまい、この制度はすぐに撤回されます。とくに中国の株式投資は個人の投資家が多いので、市場心理に非常に影響されやすい側面があるのです。

→どうみても清代の物価の動きの話ですな。政府の政策に対して民間が過剰反応する、というやつですね。信用があるんだかないんだか、ほんと分からんなあ。(公平性とか結果を)信頼はしてないけど(とりあえずカネは動くという効果)は信用している、ということなんかな。ただこれで乗り遅れるな、と急いでも、大儲けなのはインサイダー情報を持っていた最初に動いたやつで、そこそこ儲けるのが機敏に動いた連中で、残りはだいたい損する、という。何だろう、中国の人、抜けてるなのかな。あんな強烈な競争社会なのに、一人ひとりは明らかに間抜けなんですよね…。


ふたつめ

梶谷 これまで、とくに人権派弁護士と呼ばれる人たちは法の専門家なので、法に触れないぎりぎりのところでやってきたのですが、そういう人たちが拘束されたり有罪判決を受けたりするようになってきています。

荻上 「あなたはこのラインを超えてしまいました」と説明なく、いきなり逮捕になるのでしょうか。

梶谷 説明はないですね。なにがアウトなのか、市民の側で推し量らなければいけない。

→そうですね、雍正・乾隆の文字獄の話ですね。というか、明代以来(元以前は知らないです)、万事そうやん。これ、「人治」なのかな?厳密な法治ではないけど、人治でもないような…。なんつうんでしょうね、これ。為政者側としては、はっきりラインがない方が運用でいくらでもごまかしがきくんで便利なんですけど。

以上です。