好きになってもらいたい

最近、めっきり深みが増した金鰤の中国関連ニュースなんですが。もっと面白ニュースばっかだった気がするんですけど。どしたん(ほめてます)

台湾統一地方選挙から考える、中国の「アメとムチ」はなぜ効かなくなったのか?(Kinbricksnow)

「中国帝国主義が資本家と結託して台湾の政治を壟断している」的な話ならばわかりやすいのだが、中国共産党だって本当は台湾市民一人一人の心をキャッチしたいのである、経済という「アメとムチ」が一人一人に届いて欲しいのである。

あとこちらも
「愛国のため日本車の代わりに国産車を買ったらクズだった!」中国全土でカーオーナーのデモ(Kinbricksnow)

「民草に優しい独裁政権」が売りの中国共産党はこの手の騒ぎになると、消費者の肩入れをする傾向が強い。「自分の懐が痛まないならば、民に優しい共産党をアピールしたほうが得だ」という算段だ。

そうなんです、中国の政府って、民草にやさしい、というか、民意を体現してるんや、というが建前なんですよねえ。つか、割とマジで思ってんじゃないのか、「われわれは人民を代表している」、って。

その意味じゃ、共産党は中国を支配したいわけじゃないんだよね(幹部はひと儲けしたいだけだろうし)。むしろポピュリズムなんだなあ。(ここで、一昨年に出た本を思い出したりしています)
だから、ばらまいてるわけなんだけど。

しかし、どう頑張っても、香港と台湾は金持ってるので、ばらまきが足りないわけで。ここで、注目すべきは、マカオですよ。

マカオは、カジノ収入にめっちゃ頼ってる地域で、そのカジノ収入(+エロじじいの散財)は、大陸のクソ幹部から出てるわけなんですよね。莫大な額が。50万人しかいないのに。安価な労働力も大陸から勝手に入ってきて、買いたたき放題なわけですよね。で、社会保障もバッチリなわけですよね。その結果、マカオの一人当たりGDPは香港の2.5倍、GINも2倍以上なわけですよ。

そうすると、マカオでは反大陸デモとかは顕在化しないわけで。

ようするに、大陸のばらまきは、全然足んねえよ、ということになるわけです。だいたい、大陸には金以外になんも魅力がないわけでね(見に行って面白いモノ、すごいモノはたくさんありますが、外に発信する、という意味ではなんも思いつかん。)むしろ、ソフト的には、醜悪な田舎者を地で行く状態なので、かなりヤバい。そりゃ、ばらまきが足りない上に下品では、どうもならんわ。大金持ちならともかく、田舎の小金持ちでは、好きになってもらうのは無理ですよね…。しょんぼりするな。

じゃ、大陸的にはどないするんよ、ということなんですが、そのうち洗練されていくのを待つしかないんじゃないすかね。ほら、日本人の海外旅行者だって、20年くらい前にはめっちゃ眉をしかめられてたわけじゃないですか、お金をスゴイ落とすのに。実際90年代くらいまで、海外で“ジャパニーズ?”とか聞かれたら恥ずかしかったっしょ?でも、いまは、そこまで評判は悪くない。ただ、“けちだ”、と思われてる気がしますが。

ということは、あれか、大陸の連中が、話が分かるようになる頃には、ばらまくカネもなくなってる可能性がある、ということだね。うーん、うまくいかないもんだのう。