オトコの人身売買

今日も昨日も日経BPは頑張っていますね。たまーに、本紙同様、なんだこれ、経営者の自己満足じゃないか、みたいのもありますが、基本的には色々興味深い話が出てて、勉強になります。個人的には、日経のスポーツ欄、嫌いじゃないし。

現在(11月6日午前中)のアクセス数一位も、大変意義深い記事です。
性風俗産業に潜む「人身取引」という闇

特に日経なんて、オッサンばっかりが読む媒体なわけで、読者層は性風俗産業の消費層とかぶるでしょ(偏見があることは認めますが)。そこでこういう女性の人身売買を巡る話をグイグイやっていく意味は結構あると思うんですよね。

ただ・・・、

藤原:詰まるところ、まずリアリティーを持つことが大事だと思っています。男性には、自分の親戚や、娘さん、妹やお姉さんが、人身取引の被害に遭ったらどうかと想像していただくと、きっと意識が変わると思います。

この部分は納得いかない。リアリティーというか切実に考えるには、家族ではだめです。自分自身がその被害にあう可能性があるのだということを男性一般に意識させるべきだと思います。家族は、ある種、所有物にすぎないので、自分のものだけが守られていればまあいいや、いざとなれば切り捨てればいいし、となりがちです。家族が被害者となりうる、だけではだめなのです。自分だけがかわいいのがこの世のナライですからね。家族とか割と他人ですよ。

実際、成人男性だって、性的目的のために商品として取引することは、不可能ではない、というか現在の地球上に存在しているわけですからそこと連続性があるのだ、ということにしていかないと、結局は思いありある家長の下で良家の子女だけが守られるパターナリスティックな方向にしか行かないように思います。むしろ、家長がいバル的な方向になっちゃったり…。

もちろん、全部やるのは無理なので、たとえば性的な目的にかかわる主に女性の人身売買から切り込むのは、有効ですよね。そこで、とりあえず「あなたの家族だって被害者になりうる」というライトなところから行くのは戦略的にアリだとは思います。
それでも、もっと今そこにいるジジイやクソ親父どもが縮みあがるような話を強気に突き付けていかないと、悲しい話は減らないような気がしますね…。
ヤクザが借金背負わせて売春させるのとかだって、かなりえぐいぜ…。全然関係なくたって、この女衒、ホントに最終処分してやりたい、と思うもん…。

ま、この話に限らず、途上国や先進国のスラムで発生する臓器取引を目的にした人身売買・誘拐のほうはもっとエグイので、そっちもナントカしないといけないんだけどねえ。ダルマがそこそこライトなんじゃないかくらいエグイという。でも、あんまりエグイ話ばっかりだと、引かれちゃうんだよな。難しい…。