読書:ちきりん『自分のアタマでかんがえよう』(ダイヤモンド社、2011年)

ネットで話題の書物をいろいろ読みました。
まず一つ目は、ブログが人気の著者によるこれ。

自分のアタマで考えよう

自分のアタマで考えよう

いつも楽しくブログを読んでいるので、目新しいわけではなくて、むしろ色々確認した感じですな。“考えるためには知識と思考を区別することが重要”ってのと、“知識を整理しておくと思考がさらに冴える”というのは大変納得。アリもので死ぬほど考え抜いた人にとっての新しい情報ってのはものすごい価値があるというのは、業界的によく知ってます。逆はダメ。目新し話だけ並べるのは、すごそうに見えて、特に重要性はないのよね。
あと、図表化。パワポやらエクセルやらを使えばいいってもんじゃないよねぇ。ま、使うとごまかすのが楽なんで、ないといろいろ困るんですが。

とはいえ、できりゃ苦労はしないよね、とも思います。
普通の生活を維持していくためには、おそらく考えるのはいろいろロスがあるように思うからです。あと、考えるとできなくなることってあるからね、運転とか。いや、運転も、常に反省を繰り返していくともっとうまくなると思うんだけど、実際、練習とか反省が許されないことってあるわけで…。あ、こりゃ環境が悪いだけか。

まあ、考えることができる人ってのは、実際は結構、ある程度まわり次第というか、うーん・・・。何事も“できる”ってのには本人の能力・努力とそれが許される環境の存在の二つの含意があるんだなあ、ということを再確認してしまった次第。
あ、中国語だと、“会”“能”“可以”でニュアンスが差異化できるから、こういう文章は自明すぎてかけないのか。