隣の国でも遠い国

すでにオリンピックは終了し、クソ暑い夏も終わりに近づいている(忘れっぽい)日本に対して、韓国ではまだまだ、男子サッカー三決の話をやっているようで。やっぱり、“トクド”云々はハングルでやる国内問題なんだなあ…。親書の件もそうだけど、実は当事者であるにもかかわらず、日本は蚊帳の外なのよねえ。

というわけで、面白くこんな記事を読んだわけです。しかし、読んでも、その文脈が全然わからない。

チェ議員のほかにも、国会議員らはパク選手のメダル保留は「低姿勢スポーツ外交(自己主張もせず、言われるままにしたことで、国際親善増進もできず、国家ブランドを向上することもできなかった)によるもの」として、大韓サッカー協会と大韓体育会に批判的な態度を見せている。セヌリ党所属のキム・ウルドン議員(俳優ソン・イルグッの母)は、「大韓サッカー協会は国民のプライドを守れなかった」と非難した。

たとえば〆のここ。意味が分からない…。いや、これは記事書いた人に対して文句言ってるんではありませんよ。“低姿勢外交”なる言葉が、何を意味してるのか知らないからわからんだけです。“国家ブランド向上”ってなに???

いや、ほら日本だったら、「チョンが〜」とか「在日が〜」とか「シナが〜」とか、外部とか他者を攻撃するじゃない。で、結構、そういうのってどこでもいっしょだと思うんですよね。98年のサッカーフランス代表に関する話だって、今の中国の反日言説にしたって、ネオナチだて、基本的に他者を攻撃・排除する言説でしょ。国内で、「お前の態度が悪い」とか言わなくはないけど、「漢奸」つるしあげ的な状態って、戦後直後(フランスとか中国とか)とか、どっちかっていうと特殊だと思うんですよね。

今の日本の、対韓感情だって、“韓流にキャーキャー言うのけしからん”とか“民主党の弱腰外交が!”みたいのももちろんあるけど、どっちかというと、“韓国人おかしい”のほうが先に出ると思うんですよね。

そういうわけなんで、ナショナリズムなんて、どこの国も同じじゃね、と思ってたんですが、最近のお隣の国のナショナリズムにかかわる言葉の文脈が、全然わからない。韓国だと、年中、国内で、ハングルで相手の態度が軟弱だ、と責めてないといけないみたいに見えます。敵は外部ではなくて内部にいる的な。

これって、南北一緒なんですかね?それとも戦後、韓国でだんだんと形成されてきた政治文化なのかなぁ。