上海の英国人たち

年明け前後くらいに以下の本を読みました。
どちらも上海にいたことのあるイギリス人の翻訳ものでした。

まずは江西・福建・安徽に官僚面して潜入する白人のおっさんの話です。大変読みやすく、わくわくする内容でした。

紅茶スパイ―英国人プラントハンター中国をゆく

紅茶スパイ―英国人プラントハンター中国をゆく

これは、邦題がよかったなあ。
原著の直訳だと、ちょっと読まないかもしれない…。

For All the Tea in China: How England Stole the World's Favorite Drink and Changed History

For All the Tea in China: How England Stole the World's Favorite Drink and Changed History

しかし、1840年代後半になってやっとこのロバート・フォーチュンの旅行記が出てきてるとこを見ると、長年カントンで貿易をやってきたイギリス人は、中国内地のことはなーんもわかってなかったんですな。
とすると、マカートニーが見た中国ってなんだったんだろうなあ、と思ってしまいますねえ。

ロバート・フォーチュンの中国行に関しては、以下の書籍もありますが、残念ながら、『紅茶スパイ』のほうが読みやすい…。うーむ。

グリーン・ティーとブラック・ティー (汲古選書 (20))

グリーン・ティーとブラック・ティー (汲古選書 (20))

中身が面白かったといえば、こちらです。
上海租界の英国人警官を運命をたどります。ネットで感想見てると文章が分かりにくいなんて書いてありますけど、読みやすいとおもうけどなあ。

上海租界興亡史―イギリス人警察官が見た上海下層移民社会

上海租界興亡史―イギリス人警察官が見た上海下層移民社会

しかし、これは原著の表題が格好良すぎる…!

Empire Made Me

Empire Made Me