読書:金文京『漢文と東アジア――訓読の文化圏』
- 作者: 金文京
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 2010/08/21
- メディア: 新書
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読み下しにもいろいろ流派があるんだよねえ。
面白いのは、日本・朝鮮・安南がみんなそろって、漢文の読み順をつけるんだけど、それはみんな「初学者」用だっていう話ですな。著者がそう直接指摘しててるんではなくて、そういう風に弁解する事例があるってだけなんですが。実は訓点があったほうが読みやすかったんだろうけど、カッコワルイと思われてたんでしょうな。
やっぱり、そのままサラサラっと読める方が格好いいよね。つか、漢文は、「古代中文」なんだからやっぱり中国語で読んだ方がわかりやすい気がする。現代中国語しか勉強したことがない場合には無理なんだろうけど。あと、宋代くらいのものなら、普通話の発音じゃなくて、広州話の発音で読んだ方が昔のものに近いのかなあ。清代のは北京語で読むべきだよね。