改革病、ね

http://bisista.blogto.jp/archives/1538586.html

田中秀臣さんが以下の石橋湛山の文章を引いています。
記者の観るところを以てすれば、日本人の一つの欠点は、余りに根本問題のみに執着する癖だと思う。この根本病患者には二つの弊害が伴う。第一には根本を改革しない以上は、何をやっても駄目だと考え勝ちなことだ。目前になすべきことが山積して居るにかかわらず、その眼は常に一つの根本問題にのみ囚われている。第二には根本問題のみに重点を置くが故に、改革を考えうる場合にはその機構の打倒乃至は変改のみに意を用うることになる。そこに危険があるのである。
 これは右翼と左翼とに通有した心構えである。左翼の華やかなりし頃は、総ての社会悪を資本主義の余弊に持っていったものだ。この左翼の理論と戦術を拒否しながら、現在の右翼は何時の間にかこれが感化を受けている。資本主義は変改されねばならぬであろう。しかしながら忘れてはならぬことは資本主義の下においても、充分に社会をよりよくする方法が存在する事、そして根本的問題を目がけながら、国民は漸進的努力をたえず払わねばならぬことこれだ

(「改革いじりに空費する勿れ」昭和11年4月25日『東洋経済』社説)。

「根本を改革しない以上は、何をやっても駄目だ」ですか。その根本を読み間違えてることが多い、というかほとんど近視眼的なような気がしますけどね。まあ、これは日本に限ったことじゃない久手、景気が悪いとどこでもそうなんじゃないかな…。