特に歪曲されてない

とまあ、そんな本があるということなんで、キンドルなどもっていない山のたぬきは、副題にもある信州大学の学長先生のスピーチ全文を朝日新聞のサイトで読んだわけでございます。

関係個所は以下の通りだと思います。

信州大学では、自然に囲まれた緑豊かなキャンパスでの勉学と課外活動、都会の喧騒とは無縁の落ち着いた生活空間、モノやサービスなどが溢れることのない地に足の着いた社会など、知的にものごとを考え、創造的な思考を育てる環境を簡単に手に入れることができます。先輩諸氏は、このようにして、ゆっくりとした時間の流れを作っていたのです。

皆様はどうでしょうか。残念なことですが、昨今、この信州でもモノやサービスが溢れ始めました。その代表例は、携帯電話です。アニメやゲームなどいくらでも無為に時間を潰せる機会が増えています。スマホ依存症は知性、個性、独創性にとって毒以外の何物でもありません。スマホの「見慣れた世界」にいると、脳の取り込み情報は低下し、時間が速く過ぎ去ってしまいます。

 「スマホやめますか、それとも信大生やめますか」 スイッチを切って、本を読みましょう。友達と話をしましょう。そして、自分で考えることを習慣づけましょう。自分の持つ知識を総動員して、ものごとを根本から考え、全力で行動することが、独創性豊かな信大生を育てます。

まあ、冒頭から、長野ってどんな田舎なんや…、と慄然とさせる引用箇所なわけですが。
しかし、そもそも昨今の大学生、むしろスマートフォンどころかパソコンもイマイチ使いこなせず、捕まえるのにも一苦労、という話を聞いてしまったので、やっぱり時代錯誤だろ、という思いはぬぐえません。

言いたいことはわかるんですよ。「狭い世界に閉じこもって、手元の手慰みで時間を無駄にするなよ」ってことですよね?

しかし、それは、この文章ではイマイチ伝わらない、というか。歪曲以前に、親切に読まんとそこまで理解できんやろ、と思いますし、「スマホやめますか」は余計でしょ、としか。

つか、大学生に、「時間を無駄に過ごすな」なんて説教しないといけない、こんな世の中の方が間違ってる気がしますけどね。