読書:『立ちすくむ歴史』

鼎談もの。読みやすくていいです。
それぞれフランス近代史/日本近現代史・都市社会史/政治思想・哲学がご専門の先生方がお話されています。副題のカーは最初の方と、最後にちょろっと出てくる感じですな。

立ちすくむ歴史―E.H.カー『歴史とは何か』から50年

立ちすくむ歴史―E.H.カー『歴史とは何か』から50年

とりあえず網野善彦がものすごく偉いことはわかりました。
「通史」の話も面白いです。偉い先生のお仕事が垣間みれました。60年代70年代の歴史学の研究者が、社会的使命みたいな熱さを持っていたのもよく分かりました。

というわけで楽しく読めるのですが、ただ、全編どうも腑に落ちないというか、違和感があるのは、近代のフランスと日本の話が中心だからなんでしょうかね。世代なのかなあ。近現代とそれ以前の違いなのかなあ。これ、インドやってる院生とかどう思うんだろうなあ…(純粋な興味です)。